7月に入り、夏休みへの期待で胸を膨らませている子どもたちも多いことだろう。
夏休みには楽しい思い出が沢山ある一方、夏休みの宿題はやっかいだった。もはや何をしたのかほとんど覚えていないが、いつまでも手をつけず、毎年夏休み終了前の3日間ほどでやっつけていた。ただ一度だけ、余裕を持って宿題を終わらせたことがある。大学1年生か2年生だったが、ごく薄い英語の本を日本語に訳すというもので、早く終わったので友人たちにノートを貸した。その相手を今でもはっきり覚えているほど特別なことだった。たまにはやってみようと思って取り組んだだけなのだが、成し遂げたときの満足感と開放感はたまらないものだった。
何十年も経ち、今ならばノートではなく、データ…