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華やかで光り輝くこの季節に想う

12月・・・ クリスマスも近づき、街もひともなんとなくにぎやかに沸き立っているようです。街のなかには華やかなイルミネーションが光り輝き、多くの店からは賑やかにクリスマスソングが流れ、人々も楽し気に見えます。 

そして年末大晦日から、お正月へと季節が移り変わっていきます。

 

数年前まで、わたしもこの冬の美しい季節が好きでした。空気がぴりっと冷たく冴え、そのなかに美しい光が数多く揺れる、こころ躍る季節・・・

でも、今はすこし感じが違うのです。この美しい季節を、純粋に美しいと楽しむだけではいられない。そんな想いがしているのです。

 

わたしが今している仕事は、様々な事情から家を失った人や、経済的に追い詰められて苦しんでいる人が、自ら立ち上がれるようにお手伝いをする仕事です。 

この仕事を始めて、この美しい季節、人々が沸き立つ華やかで光り輝くこの季節を彼ら彼女らがどのような気持ちで過ごしているのか・・・ ふとそんなことを考えるようになったのです。 

多くのものを失ってしまった人々、あるいは大切な誰かを亡くした人々、そんな人々の目にこの華やかで光り輝く光景はどのように映っているのだろう・・・

 

想像力の欠如、ということがよく言われます。自分ではない誰か、他人が感じている痛み、つらさ、不安・・・ そういったものを自分に引き付けて考えることができる、そんな力が失われているのかもしれません。それは・・・社会が?? わたしたちみんなが??

 

それでも美しいものは美しい。夢を感じさせてくれる街の装いです。

華やかで光り輝くこの季節の風景を眺めながら、これを美しいと感じることを幸せと思う。また、美しいとは感じられないのはどういうことだろうと想像できる。そういう社会であってほしい。

そんなことを想ってしまうここ数年のわたしの12月なのです。

 

すべての人に、幸せの訪れる冬でありますように。

Merry Christmas!!