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天高く馬肥ゆる秋になりました

 

2日に関東を直撃した台風19号は、関東一円にとどまらず東日本各地、752河川での堤防決壊、浸水、がけ崩れなどの土砂災害等々、多くの方々を巻き込んでの惨禍の大きさに、被災された方々には心からお見舞い申し上げますとともに、どうかお身体をおいといいただきますよう切に願ってやみません。 

決して他人事などではないと緊急避難勧告を知らせるエリアメールに心を震わせた体験を忘れてはならじと心に刻んでおきたいと思っております。

 

 台風を境にふと気づいてみれば夏日が遠く去り、あちこちから金木犀の甘い香りが漂ってきて秋が色濃く私たちを包み始めていました。 

ご存知でしたか。秋とはいったいどのように定義 されるのか。 

 まずは気象庁の区分では9月~11月を指すようです。

   暦の上では立秋から立冬の前日まで。今年は88日から118日。

 天文学上では秋分から冬至の前日まで。今年は923日から1222日。

随分と違うものなのですね。 

私の体感からイメージする秋は、虫の声が聞こえ始めたり、日の短さを感じ始めたり、そして肌寒さを感じたりしたときでしょうか。 

いやいやふと見上げた空にイワシ雲やうろこ雲が浮かび、空がいつの間にか澄んで高くなっているなぁと感じたときも秋になった! ですね。

そして無意識に連想するのです。「天高くして馬肥ゆる秋」と。

 

「天高くして馬肥ゆる秋」 

空気澄み、空高く感じられ、馬も超えるような収穫の季節という意味で用いられますが、「雲浄くして妖星落ち、秋高くして塞馬肥ゆ」という中国の詩「蘇味道に贈る」からきている言葉なのだそうです。そして実は収穫の秋になると北方騎馬民族が大挙して襲い来て略奪していく、馬が肥ゆる秋は事変が起きるとの警戒の言葉であり、良い季節とは裏腹な現実の厳しさを秘めた意味に使われていたものだったとか。 

現在の爽やかイメージと随分と違う由来ですが、警戒よりも秋の好時節を表す言葉として使える今がなによりですね。 

 

秋はこれからが本番! 楓や銀杏、木々も秋の装いをまとい始めています。木々に囲まれての森林浴を楽しむ講座を1110日にフチュール「男女共同参画フォーラム」で企画しています。是非ご参加をお待ちしています。

鶴丸