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解けない問題

私は、子どもを亡くした親御さんのサポートをしております。 

きっかけは自分が子どもを亡くしたことにあります。 

辛い体験をしたことで気持ちに共感しやすくなり、また安心感を 

持ってもらえるようになります。 

でも本当の所は、亡くなった子どものために、何かをしてあげたいと思ったからで、 

結果として自利利他になったのですから、不思議です。 

 

しかし・・・死の問題は人間の力の及ばないところにあります。 

亡くなった人はもう還ってこないので、どうする事も出来ないのです。 

何時になったらこの苦しみが・・・とか 

なぜ私の子どもが・・・とか、親御さんから聞かれることがあります。 

でも答えはないのです。自分で見つけてもらうしかないのです。 

私には、そっとティシュを差し出すことしか出来ません。 

 

 

時薬り 

それでも時薬りはあると密かに思っています。 

自分の内側に向き合い、そこにある気持ちをあるがままに認め、 

語ることで、心は軽くなり動いていきます。 

絶望の中で、無力な自分に気づいた時に、何か大きな力 

が背中を押してくれるようです。 

自然(じねん)の働きが甦るのでしょうか? 

 

人薬り 

これもあると密かに思っている。 

人は人によって傷つく事もあるけれど、 

人の優しさにふれて癒やされることもあります。 

悲しみを知った人は、人の悲しみに敏感になる・・・ 

人間はそのように作られているのでしょうか? 

分かち合いグループの中で見られる、互いへの思いやりが 

処方された薬と同等の効果があると思います。 

 

解けない問題は、いくら考えても分かりませんが、 

いくつもの小さな見える問題に姿を変えて現れてきました。 

若い世代の自殺者が中高生も含めて増えてきていることが、一番の問題です。 

ぜひ、一緒に考えてほしいと思います。 

 

おこめ