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庭の景色

最近いろいろと用事があって、実家に行くことが増えました。

と言っても、わたしの実家は同じ市内、自転車で行っても15分かからないくらい。近いので、行き来もそれほど大変ではありません。

わたしが子供の時からずっと、20代で出るまで育った家です。行くと懐かしい・・・ という気持ちになるのかなあ、と思うとそうでもなく、わりとフラットな感じです。もっともしょっちゅう行っているので、あまり特別に「帰る」という気がしないということもあるのでしょう。

 

古い家ですので、南向きに建っていて、晴れた日はとても明るく暖かいのです。昼寝に最適!!(夏は暑いけど。。。。。。)

窓辺で何かをやっていると、つい眠くなってしまうような・・・

なんだか時間の流れ方もゆっくりしているような気がします。そしてやはり古い家だからか、空間がしん・・・ と静かに広がっているように感じます。

 

 

そして、庭。

晴れた日は庭に出て、こころのなかで樹々たちに話しかけています。

「庭の景色も、子供のころとはだいぶ変わったよね。」

「大きい木はあまり変わっていないけれど、昔はもっと躑躅の株がたくさんあったのに、すごく少なくなったね。木も年を取るとだめになるらしいね。」

「そういえば木蓮も無くなったね。いつかの台風で、倒れたんだったっけ。」

「柿の木はすごく大きくなったね。」

 

全体で見る庭の景色は、あまり変わったようには感じないけれど、細かい部分部分は時間とともにずいぶん変化していたようです。こうしてゆっくり、改めて眺めてみて初めて、気がついたこと・・・ 

そう、時間が流れてわたし自身も少しずつ変化しています(トシもとったし。。。。。。。)。それでも、庭の景色が全体としてそこにあるように、わたし自身もわたしという一人の人間としてここに在る。

庭の景色に問うてみます。

「どう?? わたしも成長したかな??」

 

・・・風が吹いて椿の木がざわざわと揺れ、庭が笑ったようでした。